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即日面接とは
1 破産申立て後の手続の流れ
破産手続開始の申立てを行ってから、手続が終了するまでの流れについては、実は各裁判所によってやや違いがあります。
もちろん、法律で定められた大枠は同じですが、細かい運用が意外と異なっている場合があり、例えば裁判所に何回行かなければならないのかといった点などについて、裁判所によって違いがあります。
破産手続開始申立てを行うと、破産手続開始決定がなされるわけですが、それにあたって、その事件を管財事件とするのか、同時廃止事件とするのかを決めなければなりません。
この判断を行う前に、申立人代理人(弁護士)と裁判官が面接を行うことになりますが、これを即日面接と言います。
即日面接という制度は、東京の裁判所の独特の運用であり、他の地方の裁判所ではほとんど見られない手続です。
2 即日面接では何が行われるのか
破産手続の申立てにあたっては、様々な資料を裁判所に提出することになります。
東京の場合には、民事第20部が破産に関する窓口となります。
もっとも、申立ての書類を見ただけではわかりにくい部分などもありますので、そうした点について、裁判官から弁護士に質問していくというのが基本的な内容となります。
財産状況、債務状況、あるいは借入れの経緯からすでに管財事件となることが決まっている場合でも、その後管財人がどのような点を調査していく必要があるのかを確認するためにも、即日面接は有効です。
また、場合によっては、代理人である弁護士がきちんと申立人の債務・財産状況を調査できているかどうかを確認するという意味合いもあり得ます。
そして、きちんと調査が尽くされているようなら、改めて管財人を選任して調査するまでもないということで、同時廃止事件に振り分けられることもあります。
3 手続に慣れた弁護士を選ぶ
このように、即日面接は重要な手続なのですが、先述のように東京独特の制度です。
破産手続をよく取り扱っている弁護士であっても、東京での経験が無い場合、即日面接の制度についてよく分かっていない、ということは少なくありません。
破産手続を検討される場合は、ご自身がどこの裁判所に申立てることになるのかを踏まえたうえで、その地域での破産に精通している弁護士を探すことが大切でしょう。